正義
正義の味方、と言うのが昔々いました。月光仮面やまぼろし探偵と言った勧善懲悪のヒーローですね。スーパーマンやスパイダーマンもそうかも知れないけど、彼らはもう少し複雑みたいでスーパーマンなどはアメリカの利益のために戦ってる感じすらします。
その月光仮面たちと戦ういわゆる悪人達ですが、当の本人は悪人と言う設定なので仕方有りませんが、その手下と言われる人たちのことが子ども心に不憫でした。あの人たちは月光仮面にやられるけど可愛そうだなあとか、家族はどうしてるんだろうとか考える変な子どもでした。
日本史の中の戦(いくさ)は敵味方に分かれて戦いますがかなり簡単に寝返りあまり正義は語られません。しかし、近代の国家間の戦争は正義は我に有り、敵は徹底的に殺す、などと言う論理がまかり通っています。最近のアメリカのイラクの空爆の理由は、結婚式を爆撃・銃撃しておいて、武器をもって集結していたとか、民家を爆撃し、テロリストの家だったとか、軍事工場だった、とか言っていますが、太平洋戦争の際、東京大空襲の理由は、日本には家内制工場があり、民家を装った軍事工場だからと、爆撃し、10万人とも言われる死者を出しました。この責任者は戦後、自衛隊の教育に尽くした功績と言うことで佐藤栄作首相から勲章までもらっています。
今になってやっと禁止され始めた、クラスター爆弾の一種とも言われている焼夷弾は太平洋戦争当時日本全国にばらまかれ、多くの死者を出しました。山手から海岸付近までガソリンを飛行機からまき、wikipediaによると「焼夷弾(しょういだん、英:Incendiary bomb)は、爆弾・砲弾の一種で、攻撃対象を焼き払うために使用する。そのため、発生する爆風や飛散する破片で対象物を破壊する爆弾と違い、焼夷弾は中に入っているもの(焼夷剤)が燃焼することで対象物を火災に追い込むのが目的。焼夷剤として使う物としては、主に後述するテルミットや油脂、黄燐の他にも重油などが用いられている。」、これが人間が住んでいる街の中へ落とされて炎熱地獄の中、あなた方の祖先達は死んでいったのです。
しかしまた、日本軍もまた中国で、フィリピンで、朝鮮で同じように、その国人々を殺したのです。彼らはまったく普通の社会に生きているどこにでもいる人たちでした。それは正義の名の下に行われたのです。
それは、アメリカだけでなく、ドイツが、イギリスが、オランダが、ソ連が、オーストラリアが、ほとんど世界中の国々が正義の名の下に行った戦争という犯罪です。彼らを駆り立てたのは数人が企てた経済、国家と言う名のもとに守りたかった利益です。
美しく、勇ましい言葉を並べられ、汚れのない、何も世の中を知らない、15歳から20歳前後の若者達がそれを行いました。つい先頃まで新聞に載っていたカンボジアの内戦、アフリカの内戦も同じです。
もう、正義という言葉にだまされないようにしたいと思いますが、古い人間なので、水戸黄門は観てしまいます。
笑いをとれたかな、あまり熱く書いたので昔なら、憲兵に連れて行かれて拷問を受け死んでしまっているところです。
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