映画「砂の道」第5章 命の項
第5章 命の項
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10月、砂の道で子ども、恋人のイメージ写真を撮っている松下、カメラマン、忍、モデルたち。忍の携帯が無音で震える、気がつかない。鳴り続ける携帯。忍、やっと気が付き、撮影から離れて携帯を耳に当てる。
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美佐江
忍ちゃん、前にさっちゃんたちに因縁ふっかけてきた男が、あんたたちの家の前をウロウロしてるよ。さっちゃんの電話が出ないんだよ。警察に言った方がいいかねえ。
忍
ありがとうございます。私、今からすぐ帰ります。警察に電話お願いします。
美佐江
わかった、気をつけてね。
忍、電話を切ってすぐ、祥と純に電話する、電話がつながらない。毅に電話する。
忍
毅くん、今どこにいるの
毅
今、鹿児島だ、何かあったのか。
忍
権藤が家の前をうろついてるって美佐江さんが教えてくれたの。
毅
わかった。お前も帰るな。わかったな
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忍、何回も祥と純に電話するが出ないので、タクシーを呼んで家に向かう。
けたたましいサイレンが鳴り響き、パトカーが家に急行している。
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忍はパトカーより早く家に着き、まわりを見回しながら家に近づく。
隠れていた権藤がいきなり忍に切りつけ、肩口に包丁が刺さり倒れる。立ち上がろうとする忍の腹部を深く抉るように包丁が貫く。忍悲鳴。
忍
健太ーー。
そこへ祥と純が帰り着く。純が立てかけてあった棒で権藤を威嚇する。権藤と純が格闘になる。パトカー到着。警官が取り巻き、権藤を確保する。純は権藤の包丁で肩や腕を数箇所切られ血だらけ。
家の裏口に倒れている忍を発見する祥、悲鳴。
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